技術情報

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開発者コラム

図研エルミックのエンジニアが開発にまつわるコラムを書いています。


 

2010年 news73号

2010/10/01

NGN coming II

製品開発第一部 Y.Y

当コラムを担当するのは2007年5月以来、3年ぶり2度目となります。

前回のコラムでは、『NGN(Next Generation Network)がいよいよ開始し、当社のSIPライブラリも最新仕様に対応して参ります。』と書かせていただきました。 月日は流れ、苦節3年、ついに今年の8月30日に当社SIPライブラリ「Ze-PRO SIP」をNGN対応としてバージョンアップ致しました。

NGNの概要については、前回の小欄でご紹介させていただきましたので、今回は、Ze-PRO SIPをどのようにNGN対応したのか、というところを振り返ってみたいと思います。


1. 要件定義

NTT社の仕様とZe-PRO SIPに実装済の機能を比較し、不足事項を洗い出します。さらに、リストアップした不足事項から対応必須項目を絞り込み、バージョンアップにあたっての要件を定義します。この要件定義を誤ると、後々のフェーズに大きな影響を与えてしまうため、慎重に判断を行う必要があります。

2. 調査・設計

新規開発が必要な項目について、RFCなどの調査を行い、Ze-PRO SIPに機能追加する際の仕様を策定します。Ze-PRO SIPは、追加機能への対応が容易に行えるよう基本設計で考慮されているため、特に問題なく、新規機能を追加することができました。

3. 実装

既存機能に影響のある部分に注意しながら、新規機能の実装を行います。Ze-PRO SIPの設計思想どおり、高保守性・効率性を重視した実装を心がけました。

4. 検証

NTT社の検証環境にて、NTT社のNGN「フレッツ光ネクスト」への接続確認・仕様適合性確認を行います。実際の網と同様の条件で、SIPによるT.38-FAX通信・音声通話の試験をIPv4/v6双方で実施しました。
NTT社の技術仕様どおりに実装を行ったつもりでも、やはり細かい部分の解釈の違いなどではいくつか問題点があり、その場で修正した項目もいくつかあります。最終的には、良好な結果を得ることができ、晴れてZe-PRO SIPをNGN対応することができました。

NTT社のNGN「フレッツ光ネクスト」では、音声通話・テレビ電話サービス「ひかり電話」に加え、NGN網でIP-FAXやPOSなどのデータ通信を実現するサービス「データコネクト」が今年の6月に開始されました。これにより、今後、さらに多種多様のサービスがNGNで提供されていくこととなります。個人的には、遠隔医療やホームセキュリティの分野が益々発展・普及していくのではないかと思っており、新しい技術によって多くの方の暮らしがより良いものになることを願っています。

思えば、Ze-PRO SIPもリリース以来、色々な場面で実績を積んで参りました。今回、NGN対応したことにより、さらに様々なサービスフィールドにて貢献できるよう、一層の努力をして参りますので、今後ともよろしくお願い致します。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

P.S.
今年は、大好きな秋刀魚が高騰しているようで、例年のように思う存分食べることができず、少々がっかりしているところです。
おすすめの秋の味覚がありましたら、ぜひご一報をお願い致します。

 
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